もくじ
学資保険か貯金、どっちがいいの?
子どもの教育資金を貯める手段として、まず思いつくのが学資保険です。
実際、多くの方が学資保険に加入していますが、自分で貯金をするのと違いはあるのでしょうか?
言うまでもなく教育資金は子供の将来にとっても大切なもの。
ベストなものを選びたいですね。
預貯金と学資保険を比較することで、学資保険の魅力とデメリットがはっきりとしてきます。
自分の家族にとってはメリットが大きいのはどちらなのか、考える参考にしてください。
また、先に結論をお話すると2019年1月現在、学資保険の返戻率はまだ108%を超えています。
毎月、決まった一定額をしっかりと自力で貯金していける方は多くないのも事実。
ほとんどの人の場合、『預貯金をするよりも、学資保険に加入するメリットの方が大きい』のは間違いありません。
私はFPとして、年間何百人もの方の相談を受けていますが98%の方は学資保険を選択すべきとシュミレーションしています。
ちなみに、現時点で一番優秀かつ返戻率も高いのはソニー生命の学資保険です。
貯蓄ではなく学資保険に加入したいという方は、ソニー生命一択といっても間違いないでしょう。
参考記事⇒【ソニー生命】学資保険スクエアのシュミレーションと口コミをFPが評価2019
今から約20年後、学資保険と貯金、どちらの方が子供の将来に必要なお金を貯めるのに適しているのか考えながら読んでもらえたら嬉しいです。
それでは、学資保険と預貯金のメリット・デメリットについて解説をしていきます!
預貯金の4つの特徴
学資保険にはあまり詳しくないけど、定期預金や積立預金には馴染みがあるという方も多いのではないでしょうか。
積立預金とは、毎月一定の金額を定期預金として預けていくことです。
実際に、銀行の積立預金を使用している方もいると思います。
ここからは貯金の基本である定期預金・積立預金の特徴を紹介します。
1.金利が高い
以前、定期預金には金利がつくという大きなメリットがありました。
決まった期間、定期的に預金をする定期預金は普通預金よりも比べて金利は高いです。
しかし、日本銀行のマイナス金利政策によって金利は大幅に低下。
しかし、ゼロになったわけではないので貯蓄を続けていけば、少しずつお金を増やしていくことができます。
定期預金の金利は銀行によって違います。基本的には大手銀行や地方銀行よりも、ネット銀行の方が金利は高いです。
ジャパンネット銀行の場合は、残高100万円未満で0.01%、100万円以上で0.15%です。またイオン銀行も普通預金ながら金利は非常に高いです。
イオンカードセレクトを持っているならば、金利が0.1%増えて0.12%にもなります。
例えば預金金額100万円で金利が0.15%としましょう。この場合は、100万円×0.15=1,500円が利息となるのです。
ここから、税金をいくらか引いた金額が受取額となります。
1年間で見ると大きな額ではないですが、教育資金積み立て目的ならば18年となるので、合計利息額は大きなものとなります。また預け期間が長いほど、金利は高くなります。
2.一定期間お金を引き出すことができない
定期預金に加入すると、お金を預ける期間を選び、その期間中はお金を簡単に引き出すことはできません。
つまり、半強制的に貯蓄を続けることができ、貯蓄が苦手な方もお金を貯め続けることができます。
定期預金の預け期間は銀行によって様々ですが、基本的には1か月、3か月、6か月、1年、3年、長いものでは10年間預け入れることができます。
定期預金の金利を上げる方法の1つに、預入期間を長くし、預ける金額を大きくするというものがあります。
そうすることで金利を上げることができます。
定期預金には単利型と半年複利型があります。
・単利型・・・元本にだけ利息が付くもので、預入期間が1か月以上3年未満のものがほとんど。
・半年複利型・・・元本と利息に利息が付くもので、預入期間が3年以上のものに多く見られます。半年複利型の方が得なのは明らか。
3.途中解約しても元本割れしない
定期預金の場合、お金を簡単に引き出すことはできませんが、途中解約することができます。
途中解約するとペナルティとして利息が低くなってしまいますから、満期を迎えるまでお金を引き出さないことが望ましいのです。
しかし、他の金融商品では途中解約を行うと、支払った額よりも受け取る金額が少なくなる元本割れを起こしてしまいますが、定期預金の場合は元本割れを起こしません。
定期預金では、得することがあっても損することはないということですね。
4.預金保険制度がある
可能性は限りなく低いですが、定期預金している銀行が破綻するという可能性があります。
しかし、もし金融機関が破たんした場合でも、元本1千万円までは「預金保証制度」によって預金者の貯金は守られます。
2010年に日本振興銀行が破綻した例に見られるように、破綻はどの銀行にも起きる可能性はあります。
保証制度があるのは魅力となります。
学資保険の5つの特徴
学資保険は、教育資金貯蓄の定番の方法です。
昔から人気があるため、あなたのご両親も学資保険に加入して教育資金を貯めたかもしれません。
実際に子供の教育資金の準備として多くの方が、学資保険を利用しています。
ここからは学資保険の特徴を解説します。
1.高い返戻率
学資保険は貯蓄型の保険と言われています。
その理由は、定期預金のように貯蓄をしながら、資産を増やすことができるからです。
学資保険では返戻率が重要となります。返戻率は、支払った保険料に対して受け取るお金を割合で表したもの。
返戻率が100%を超えるということは、支払った額よりも多くのお金を受け取るということです。
それに対して、返礼率が100%を下回るということは元本割れを起こすということです。
2017年4月以降、各保険会社は保険料を値上げしなければいけない状況に陥りました。
保険料が上がるということは、返戻率が下がるということ。
以前は返戻率110%超えの学資保険がいくつかありましたが、現在ではかなり少なくなっています。
そして、元本割れをする学資保険の数は以前より増加しています。
それでも平均返戻率は約108%と高い水準を保っています。
投信信託ほど高くはありませんが、学資保険の返戻率は、他の金融商品と比較してもかなり高く、安全に資産を増やしていく手段としては優秀だと言えます。
2.強制的に貯蓄をすることができる
学資保険の大きな特徴の1つに、強制的に貯蓄を続けることができるというものがあります。
学資保険は途中解約したり、途中でお金を引き出したりしたら返戻率が大きく下がり、ほとんどの場合では元本割れを起こしてしまいます。
学資保険に加入すると、長期間保険料を払い続けることになりますが、子どもが大学進学するまでに、何が起きるのかは予測できません。
もしかしたら途中で学資保険を解約しなければいけない状況になるかもしれません。その時に元本割れを起こしてしまうと、大きな損となってしまいます。
強制的に貯蓄を続けるという特徴はメリットにも、デメリットにもなります。
メリットは、誰でも計画的に教育資金を貯めることができる。デメリットは、長期間の支払いで途中解約しなければいけない状況になるリスクがあるということです。
このデメリットを避けるためにも、月々の保険料は余裕をもって支払うことができる金額に設定しましょう。
3.死亡保障がある
保険という名が付いている通り、学資保険にも補償が付いています。
ほとんどの学資保険には、「払込免除特約」が付いています。
払込免除特約とは、契約者が死亡したり、重度障害状態になったりしたときに、その後の保険料の支払いが免除になるというものです。
もちろん満期金は、予定通り受け取ることができます。
払込免除特約のおかげで、契約者に万が一のことがあっても、子どもは大学進学することができるのです。
実際に払込免除特約のおかげで、大学進学できたという子どもはたくさんいます。
あまり不幸な未来を考えたくはありませんが、万が一の時にも教育資金を残せるというのは魅力的ではありませんか?
払込免除特約の他にも、医療保障などの補償を付けることができますが、こういった特約は全て、無料ではなく保険料が高くなり、補償を元本割れを起こす原因となってしまいます。
4.節税対策になる
生命保険の一種である学資保険は、生命保険料控除の対象となります。
一般生命保険料控除の枠に入っている学資保険は、年末調整や確定申告を行うことで節税することができます。
学資保険が分類されている一般生命保険料控除枠では、最大4万円の節税ができるので、忘れずに年末調整や確定申告を行いましょう。
5.固定金利
学資保険の金利は契約時の時と変わりません。つまり、固定金利なのでインフレに対応することができません。
仮に将来220万円の教育費用が必要だと考えて、学資保険に加入したとしましょう。
満期金を受け取る時期にインフレが起きていなければ、問題はありませんが、インフレが起きていたら、満期金を受け取っても教育資金が大きく不足する可能性があるのです。
学資保険と貯金の違いは?
預貯金と学資保険の特徴の違いが分かってきましたか? 比較をしながら、おさらいしてみましょう。
1.学資保険の方が返戻率が高い
学資保険の返戻率と定期預金の金利を比較すると、お得なのは学資保険です。
平均返戻率105%、トップクラスのものとなると108%というのは銀行の金利を圧倒しています。
つまり、学資保険の方が効率的に資産を増やすことができるということです。
2.貯蓄の強制性
定期や積み立て、学資保険のいずれも簡単に手をつけることはできません。
しかし、定期預金では元本割れを起こさないのに対し、学資保険は元本割れを起こす可能性が非常に高いです。
他にも学資保険と預貯金の違いは様々ありましたよね。
下に表としてまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
学資保険 | 定期預金 | |
返戻率 | 高い | 学資保険ほど高くはない |
強制貯蓄力 | 強い | 弱い |
節税 | 生命保険料控除の対象 | なし |
保障 | 払込免除特約 | なし |
インフレ対応 | 不可 | 可 |
元本割れ | 可能性あり | なし |
学資保険と貯金はどっちがいい?
最終的に気になるのは、学資保険と定期預金はどちらが優れているのかということですよね。
学資保険に入らなくていい場合
もし、すでに十分な教育資金を貯めているのならば、定期預金に加入した方がいいかもしれません。
定期預金ならば元本割れを起こす心配はありませんし、万が一銀行が破綻しても預金保証制度を受けることができます。
学資保険の場合は元本割れを起こす可能性があり、保険会社が破綻した場合には9割しか保証されません。
つまり、1割失ってしまうということです。
また教育資金を絶対に貯めるという強い意志を持っていて、終身保険などの他の保険で教育資金を貯めている場合も、学資保険に加入する必要はないでしょう。
学資保険に加入したほうがいい場合
やはり、学資保険の持つ返戻率の高さ、払込免除特約、強制貯蓄力、節税効果は大きな魅力です。
魅力の多さでいうなら、学資保険に軍配が上がります。
学資保険は途中解約さえしなければ、元本よりも多くのお金を受け取れる上に、万が一の時の保証もついている保険です。
最近では学資保険を批判する声も増えていますが、それでもまだ学資保険は教育資金を積み立てる有力な方法です。
学資保険と貯金まとめ
学資保険と定期預金には、それぞれメリットとデメリットがありました。
あなたの経済状況や将来の計画などと照らし合わせて、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
1つだけ貯蓄方法を選ぶのもいいですが、複数の貯蓄方法を組み合わせてリスクを分散するという方法もあります。
結局は、子どもが十分な教育を受けることができる資金を貯めればいいのです。
自分だけの力で貯蓄できそうにないと不安な方は、学資保険を利用することを検討してみてください。
ここで重要なのは、返戻率が100%を超えていて保障内容や会社の信頼度も高い保険を選ぶこと。
間違っても、聞いたこともないような保険会社や返戻率が100%を下回る学資保険を選んではいけません。
繰り返しますが、貯蓄ではなく学資保険を選ぶのであれば、ソニー生命の学資保険が1番安全かつ返戻率も高く優秀です。
もちろん、色々な学資保険を比較検討したい。という方も多いでしょう。
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