もくじ
ライフネット生命の詳細と販売している保険
保険会社というと対面販売が昔から主流ですが、インターネット販売を行っている保険会社もあります。その代表がCMでお馴染みのライフネット生命。
4つの保険商品を販売するライフネット生命にはシンプルな保障の保険商品、申し込みはインターネットだけなどの特徴があります。
月々の保険料が格段に安くなるというメリットもある一方、保険についての知識が必要であったり、一番安い保険料ではないというデメリットもあります。
今回はライフネット生命の4つの特徴、4つの商品の特徴、2つのメリット・デメリットについて解説します。
ライフネット生命の詳細と4つの特徴
2008年に設立されたライフネット生命は、インターネットのみで保険販売を行っている生命保険会社。代表取締役会長・出口氏の「子育て世代が安心して子どもを産み、育てられる社会を作りたい」という思いのもと設立されました。
以下の4つの特徴があります。
・インターネットだけでの申し込み
・シンプルな保障だけの保険商品
・保険料の内訳を公開している数少ない保険会社
・各メディアで高く評価されている
ライフネット生命の特徴を端的に表すならば、安い保険料とシンプルな保障です。
1.インターネットだけでの申し込み
保険の申し込みというと、保険会社の人と対面して申し込みを行う、もしくは加入に必要な書類を保険会社に郵送するのが一般的です。
しかし、ライフネット生命ではインターネットだけでの申し込みしか受け付けていません。その理由は、無駄な人件費や店舗費などを削減して安い保険料を実現するためです。
他の多くの保険会社は全国に店舗を展開したり、多くの営業員を雇っているので、必然的に保険料が高くなってしまいます。それに対し、ライフネット生命は無駄なコストを省いているので、保険料を抑えることができています。
生命保険は老若男女に必要ですが、特にこれから結婚をして、出産、そして子どもを育てる若い世代に必須。しかし、30~34歳男性の所得は低下しており、毎月の保険料が大きな負担になります。生命保険に加入していない若い人も多数います。
ライフネット生命では、販売経費を大きく抑えることができているので、保険料が安いです。若い世代も無理なく払い続けることができる保険料を設定するために、インターネットだけの申し込みなのです。
2.シンプルな保険商品の数々
ライフネット生命が販売する保険商品の大きな特徴の1つは、シンプルな保障です。
シンプルな保障=保障の削減というわけではありません。人生で起こり得るリスクに備えられる保障はしっかりありますが、特約がないのです。
保険には特約がつきものです。特約とは、メインの保障につくおまけみたいなものです。保障は充実しますが、保険料が高くなり、保障内容が複雑化します。保険会社のウェブサイトやパンフレットが見にくい理由は、保障内容が複雑化しているからです。
ライフネット生命には特約がないので、保障内容はシンプルで、ウェブサイトも見やすいです。ウェブサイトもわかりやすいですが、保険金が支払われる場合もわかりやすいです。
生命保険に加入していても、どんな場合に保険金が支払われるか理解できておらず、受け取れなければ意味がありません。
ライフネット生命の保険はシンプルなので、必要な時に適切な保障を受けることができます、
3.保険料の内訳を公開している
ライフネット生命は保険料の内訳を公開している数少ない保険会社です。保険料は、純保険料と付加保険料で構成されています。
純保険料は、その保険の純粋な保険料のことで、付加保険料は、人件費や営業費などの手数料のことですね。ほとんどすべての保険会社が保険料だけを公開しているなか、保険料の内訳まで公開しているのは、単純に信頼につながりますよね。
お客さんと正直に向かい合うというライフネット生命の経営方針が現れている特徴です。
4.価格.com保険アワード2017年版で総合第1位を獲得!
ライフネット生命は多数のメディア、団体から高く評価されている保険会社です。
最近では、「価格.com保険アワード2017年版」で「定期死亡保険 かぞくへの保険」が生命保険の部定期保険で総合1位、「就業不能保険 働く人への保険2」が就業不能保険の部で総合1位を獲得しました。
価格.comでは、多数の保険会社の保険商品を販売しています。保険アワード2017年版は、2016年内に最も申込数の多かった保険商品を部門ごとに発表する2016年の年間ランキングです。
ライフネット生命は、その他にも多数の賞を受賞しています。主な受賞歴は以下の通りです。
・2015年オリコン日本顧客満足度ランキング2年連続「生命保険部門」総合第1位
・J.D.パワー生命保険契約”顧客満足度No.1”
・「専門家が選ぶお勧め商品ランキング」死亡保障部門で第1位
ライフネット生命の4つの保険商品詳細
ライフネット生命が販売する保険商品は4種類。
- 定期死亡保険かぞくへの保険
- 終身医療保険新じぶんへの保険
- 終身医療保険新じぶんへの保険レディース。
- 就業不能保険働く人への保険2
ここからは、ライフネット生命の4つの保険商品の特徴について解説していきましょう。
定期死亡保険かぞくへの保険の3つの特徴
価格.com保険アワード2017年版で第1位を獲得したかぞくへの保険は、万が一に備える死亡保険です。
かぞくの保険には、3つの特徴があります。割安な保険料、幅広い保険金設定、5つの保険期間です。
1.割安な保険料
掛け捨てタイプの保険なので貯蓄性はありませんが、保険料は割安となっています。加入時の年齢ごとの保険料の目安は以下の通りです。
男性の場合
最安プラン
・保険金額:500万円 ・保険期間:10年(更新) |
安心プラン
保険金額:2,000万円 ・保険期間:10年(更新) |
|
25歳 | 650円 | 1,850円 |
35歳 | 940円 | 3,012円 |
45歳 | 1,924円 | 6,948円 |
女性の場合
最安プラン
・保険金額:500万円 ・保険期間:10年(更新) |
安心プラン
保険金額:2,000万円 ・保険期間:10年(更新) |
|
25歳 | 490円 | 1,212円 |
35歳 | 698円 | 2,042円 |
45歳 | 1,214円 | 4,106円 |
※2017年6月1日現在
2.100万円から1億円まで設定できる保険金
かぞくの保険は、最低保険金額500万円から1億円まで100万円単位で保険金額を設定することができます。誰もが全く同じ死亡保険が必要ということはありません。例えば、若くて独身の場合は葬式費用などをカバーできる保険金額で十分です。
しかし、家族がいる場合は違いますよね。残された配偶者や子どものためにも、死亡保険金を残してあげないといけません。死亡保険は残された人々のための保険であり、独身なのか結婚しているのか、子どもがいるのかどうかで必要保険金額は変わります。
かぞくの保険では、あなたのライフステージにぴったりと合った保険金額を設定できます。
3.5つの保険期間
かぞくの保険には、5つの保険期間があります。10年、20年、30年の年満了タイプと65歳、80歳の歳満了タイプです。
年満了タイプは、保険料を安く抑えたい方におすすめです。どれも更新タイプなので、保険期間満了が来ると更新するかどうかを決めることができます。10年、20年、30年とありますが、これもライフプランに合わせて選択するといいですね。
例えば、独身や結婚したばかりの方は10年でいいかもしれません。もし、子どもが生まれたばかりの方は、子どもが成人するまでの20年間保障が続く20年のように選ぶことができます。年満了タイプは更新がありますが、保険料があがる場合がほとんどなので要注意です。
歳満了タイプは更新がありません。保険料は契約時から上がりませんが、保障期間が長いとそれだけ保険料は高くなります。
かぞくの保険基本保障まとめ
保障内容 | 詳細 |
保険の種類 | 死亡保険 |
契約者年齢 | 20~65歳 |
保険金額 | 500万円から1億円まで、100万円単位で設定可能 |
保険期間 | 10年、20年、30年
65歳、80歳 |
保険金種類 | 死亡保険金
高度障害保険金 |
払い込み期間 | 保険期間と同様
月払いのみ |
払い込み方法 | 口座振替
クレジットカード払い |
保険料払い込み免除 | 約款所定の障害状態になった場合は、その後の保険料の支払いが免除になる |
終身医療保険新じぶんへの保険
新じぶんへの保険は病気やケガに備える保険です。入院と手術に備えるエコノミーコースと、がん・先進医療に備える充実した保障内容が特徴のおすすめのコースがあります。
新じぶんへの保険には、3つの特徴があります。短期入院に対応、3代生活習慣病への充実した保障、がん・先進医療に対する給付金です。
保険料が一生涯あがらない新じぶんへの保険の特徴を見ていきましょう。
1.短期入院に対応
近年では、長期入院よりも5日以内に退院する短期入院を行う方が増加しています。長期・短期入院にかかる費用に備えることができるのが、新じぶんへの保険です。
日帰り入院から保障され、5日以内の入院でも一律5日分の入院給付金を受け取ることができます。例えば、入院給金額が1万円で、5日間入院したとすると5万円支払われるということです。
短期入院にもしっかりと対応しているのは大きな特徴ですね。
2.3代生活習慣病への充実した対応
3代生活習慣病とはがん、心疾患、脳血管疾患です。これら3つの病気は死亡率が高く、症状の悪化、再発、長期入院を可能性もあります。
新じぶんへの保険では、病気やケガで1回入院すると60日まで保障されます。おすすめコースでは、3代生活習慣病で入院した場合に限って、給付金が無制限に支払われるのです。
治療や入院が長引く3代生活習慣病への入院給付金日額が無制限になるのは嬉しい魅力です。
3.がん・先進医療に対する給付金
おすすめコースの場合は、がん・先進医療に対する給付金が充実しています。
がんと診断されたら。入院給付金日額の100倍をがん治療給付金として受け取れます。
がん治療給付金は、保障期間を通じて最大5回まで支払われるので、長期にわたるがん治療も安心ですね。先進医療は公的医療保険制度の対象になりません。つまり、全額自己負担となるのです。先進医療の技術料は種類によって異なりますが、中には300万円を超えるものもあります。
おすすめコースでは、自己負担した技術料と同額を通算2,000万円まで受け取ることができます。
新じぶんへの保険保障内容まとめ
基本内容
保障内容 | 詳細 |
保険の種類 | 医療保険 |
契約者年齢 | 20~70歳 |
保険金額 | 500万円から1億円まで、100万円単位で設定可能 |
保険期間 | 終身 |
払い込み期間 | 終身
60歳まで 65歳まで |
払い込み方法 | 口座振替
クレジットカード払い |
保険料払い込み免除 | 約款所定の障害状態になった場合は、その後の保険料の支払いが免除になる |
入院給付金 | ・給付金額
5,000円、8,000円、10,000円、12,000円、15,000円 ・支払限度は1回の入院につき60日まで 3代生活習慣病の場合は、無制限 |
手術給付金 | 入院給付金額×10 |
がん治療給付金(おすすめコースのみ) | 入院給付金額×100
支払限度は保険期間を通じて5回まで |
先進医療給付金(おすすめコースのみ) | 技術料と同様の給付金
保険期間を通じて2,000万円まで |
終身医療保険新じぶんへの保険レディース
新じぶんへの保険レディースは、女性のための医療保険。保障内容は、新じぶんへの保険と同じです。唯一違う点は、女性特有の病気やがんなどに手厚い保障が付け加えられているということ。
女性は妊娠・出産を経験したり、乳がん・子宮がんなど乳房や女性器に疾患が起きたりする可能性があります。新じぶんへの保険レディースでは、女性特有の病気やがんもサポートした保険。
保障の対象となる女性特有の病気は、主に4つ。がん、上皮内新生物、乳房および女性器疾患、そして妊娠および出産に伴う合併症です。
これらの病気で入院した場合には、通常の入院給付金に加えて女性入院給付金が支払われます。
就業不能保険働く人への保険2
価格.com保険アワード2017の就業不能保険の部で総合1位に輝いた働く人への保険2。就業不能保険とは、病気やケガで働くことができなくなったときに備える保険です。
働けなくなったら、当たり前ですが収入は減ります。生活費はもちろん、治療費もかかるので日々の生活に困窮するかもしれません。学資保険とはまた異なった性質ですが、子供がいる方にも安心の保険ですね。そんなときに、生活費をサポートしてくれるのが就業不能保険です。いわば、お給料の代わりみたいなものですね。
働く人への保険2の特徴は、3つ。
- 長期入院と在宅療養に備えることができる
- 細かな給付金月額設定と保険期間
- 高度障害給付金がある
3つの特徴について見ていきましょう。
1.長期入院と在宅療養に備えることができる
働く人への保険2が定める就業不能状態とは、病気やケガにより入院している状態、もしくは在宅療養している状態です。多くの方は医療保険に加入していますが、就業不能保険には加入していません。しかし、医療保険では日々の生活費を十分にカバーすることはできません。
医療保険とは、病気やケガによる治療費・入院費を保障するものです。医療費はカバーできますが、収入を失った生活費まで保障することはできません。
2.細かな給付金月額と保険期間設定
働く人への保険2では、給付金月額を10万円から50万円まで5万円単位で設定することができます。しかし、加入時の年収によっては給付金月額の上限があることにも注意です。以下が年収と給付金月額の上限です。
・年収300万円:15万円まで
・年収400万円:20万円まで
・年収500万円:25万円まで
・年収600万円:30万円まで
・年収700万円:35万円まで
・年収800万円:40万円まで
・年収900万円:45万円まで
・年収900万円以上:50万円まで
また保険期間も55歳から70歳まで5歳単位で設定することができます。もし子どもが独立するまでの期間を保障したいときには55歳もしくは60歳を選ぶといいですね。働いている期間を保障したいときは65歳もしくは70歳まで選択するといいかもしれません。
あなたのニーズに合ったプランつくりを行うことができます。
3.高度障害給付金がある
高度障害給付金とは、所定の高度障害状態になった時に支払われる一時金のことです。高度障害給付金は就業不能給付金月額の10倍。また所定の高度障害状態になったら、その後の保険料支払いも免除されます。高度障害給付金があるのは嬉しい特徴ですね。
保障内容 | 詳細 |
保険の種類 | 就業不能保険 |
契約者年齢 | 20~60歳 |
保険金額 | 10万円から50万円まで、5万円単位で設定可能 |
保険期間 | 55歳、60歳、65歳、70歳 |
保険金種類 | 就業不能給付金
高度障害給付金(就業不能給付金月額×10) |
払い込み期間 | 保険期間と同様
月払いのみ |
払い込み方法 | 口座振替
クレジットカード払い |
保険料払い込み免除 | 約款所定の障害状態になった場合は、その後の保険料の支払いが免除になる |
ライフネット生命2つのメリット
ライフ生命ネットのどの保険商品にも共通するメリットは2つあります。
- 抜群に安い月々の保険料
- 自宅から無料で保険相談を行うことができること
1.抜群に安い月々の保険料
ライフネット生命によると、ライフネット生命の加入者の90%が20~40代の子育て世代です。特に20代、30代の若い世代の加入者数を多く集めているのが特徴です。若い世代に人気がある理由は、やはり毎月の保険料の安さでしょう。
ライフネット生命は4つの保険を販売しており、シンプルな保障がついたものを選べば、どれも毎月の保険料が2,000円以内に収まります。それでいて必要な保障は備わっているので、保険料の節約をしたい世帯や子どもが生まれたばかりの世帯に人気があります。
ここまで安い保険料を提供できるのは、ネット保険会社ならではの強みです。さらに充実した保障内容を持つ保険はたくさんありますが、最低限のシンプルな保障で保険料を節約したいという方にはピッタリの保険でしょう。
2.自宅から無料で保険相談を行うことができる
ライフネット生命が誇るのは商品だけではありません。ライフネット生命には、プロからも高く評価されるコンタクトセンターがあります。
コンタクトセンターには、経験豊富な保険プランナーがいるので、無料通話で保険相談をすることが可能です。
しかし、「電話が苦手」という方もいると思います。そんな方は、ウェブで相談することも可能です。
またライフネット生命と提携を結んでいる保険ショップやFPとも相談することが可能なので、ネット販売ですが保険加入に関する相談は他の保険会社と同じように行うことができます。
ライフネット生命の2つのデメリット
しかし、絶対に覚えておくべきデメリットが2つだけあります。
それが保険についての勉強が必要になること、そして保険料についてです。
1.保険について勉強が必要かも
ネット販売が中心となるライフネット生命に加入する場合は、自分自身で保険を選んで、加入するかどうかを決める必要があります。電話やウェブでのサポートはありますが、最終的にはあなたが保険を理解して加入するかどうかをしないといけません。
他の保険会社では、まず相談してから、販売員が必要な保障のついた保険を提示するというのが基本的な流れとなります。しかし、ライフネット生命ではこれがありません。安い保険料は魅力的ですが、大切なのはあなたに必要な保障がついているのかどうかということ。
保険についての知識がある方にとっては非常に魅力的な選択肢になりますが、そうでない方にとっては少し扱いづらい保険となるかもしれません。
2.他社の保険商品のほうが安くなる場合も
ライフネット生命が販売するすべての保険商品は、保険料の安さが魅力的です。しかし、注意しておきたいのが、最も安い保険料ではないということです。
実際に複数会社の保険を比較してみるとわかりますが、契約条件や保障内容によってはライフネット生命の保険よりも保険料が安くなる場合もあります。
ライフネット生命の保険料は平均的に見るとトップクラスの安さですが、各保険商品の保険料が最も安いというわけではないことに注意しましょう。
ライフネット生命まとめ
インターネット販売を行うことで、驚異的な保険料の安さを実現することができたライフネット生命。
たくさんのポイントを紹介したので、最後に覚えておくべきポイントを4つ紹介します。
・4つの保険商品の保障はシンプル
・インターネット販売だけ行っているので、保険料は割安
・保険選びは自分で行わないといけないので、保険の知識が必要かも
・他社の保険商品の方が安い場合もある
ネット保険を選ぶのは少々難しいです。また、学資保険の取り扱いも2017年現在はありません。
一度FPに無料保険相談を行ってもらうのもいいかもしれませんね。