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マイナス金利と学資保険~保険会社や商品への影響と生活へのメリット

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マイナス金利と保険の関係性~学資保険への影響とは

2017年4月、マイナス金利の影響から各保険会社が保険料の値上げを行いました。マイナス金利は経済を活性化させるというメリットがある一方、私たちの生活に不可欠な保険にはデメリットをもたらします。

そもそもマイナス金利とはいったい何なのでしょうか?なぜ日銀はマイナス金利政策を行っているのでしょうか?

今回はマイナス金利の正体、マイナス金利が保険料に影響を与える理由、そしてこれからの学資保険の選び方まで紹介します。

マイナス金利とはどんな政策なの?

2016年2月から“マイナス金利”が導入されましたが、そもそも、これは何でしょうか? 政治、経済・金融に詳しくない人にとっては、ちょっと難しい単語ですね。

「マイナス」というネガティブな単語が付くので、「金利がマイナスになるのだから、お金を預けると損するんじゃないの?」と、あまり良くないイメージを持っている人も少なくありません。。

マイナス金利は経済を良くするための政策です。銀行に預金すると、少しながら利子が付きますよね。この利子がマイナスになると、利子を受け取るのではなく、利子を銀行に支払うことになります。

しかし、今回のマイナス金利が適用されるのは、日本銀行と一般銀行や保険会社などの金融機関の間だけです。

私たちが銀行に預金しても、大きく損するわけではないのですね。

保険会社と日本銀行の関係

まずは、金利と保険の関係について見てみましょう。

保険会社がどのように利益を上げているのかご存知ですか?

保険に加入すると、毎月保険料を払うことになりますよね。でも、多くの人から預かった保険料がいつも必要な訳ではありません。保険金が必要になるのはずっと先のことかもしれませんし、一度も申請する必要がない人だっているのです。

保険会社は、その保険料を運用して利益を上げているのです。つまり、預かった保険料を利用して、国債を買ったり、会社の株を買ったりしているのです。でも、全部のお金を運用しているわけではなくて、一定以上のお金は日本銀行に預金してきました。それによって私たちが銀行に預金する時と同じように、利息を得ることができたのですね。

 

しかし今回、マイナス金利政策が導入されたことによって、日本銀行にお金を預けると損をする状態になってしまったのです。

なんでマイナス金利政策が進められているの?

マイナス金利政策は、経済をよくするために行われた政策です。この影響で銀行や保険会社などは、日本銀行にお金を預けると損をすることになり、できるだけ日本銀行に預けないようにします。各金融機関は日本銀行の代わりに、企業や個人にお金を融資することになります。

つまり、日銀に大量のお金が眠るのではなく、市場にお金が出回り経済が活性化されるのですね。

 

マイナス金利のメリット~住宅ローンには好影響

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マイナス金利政策で大きくメリットを得ることができるのは、不動産や車業界です。

金融機関は企業や個人に積極的にお金を貸すことになるので、住宅ローンや車ローンの金利が下がります。また同じく大きな額を借りることになる教育ローンの金利も低くなります。

各ローンの金利が低くなれば、住宅や車を購入する人が増えますよね。不動産や車業界の景気は良くなるということです。

もう1つ大きくメリットを受けるのが観光業界や航空業界。

金利を引き下げることで円安につながります。円を持っていても金利がつかないので、多くの投資家たちが円を外貨に両替します。つまり、円の価値が安くなる円安の流れになるということです。

円安になると、海外からの観光客が増えるので、ホテルや旅館をはじめとする観光業界と航空業界がプラスの影響を受けるのです。

マイナス金利のデメリット~保険には大きな影響が

しかし、マイナス金利は私たちの生活にメリットだけではなく、デメリットももたらします。

銀行の利息が少なくなり、もともと少ない利息がさらに少なくなります。実際にマイナス金利政策導入後、多くの銀行が金利の引き下げを行っています。

もう1つのデメリットが、今回のテーマである保険に与える影響。

特に生命保険に与える影響は大きいです。生命保険には掛け捨てタイプのものと貯蓄タイプの2種類があります。

  • 掛け捨てタイプは、保険料は安いですが、お金が貯まらない保険
  • 貯蓄タイプは、保険料は高くなるがお金が貯まる保険

以前は、生命保険は掛け捨てというイメージがありましたが、現在は保障と貯蓄を兼ね備えた生命保険がたくさんあります。そんな中、マイナス金利の影響に伴う予定利率の引き下げで、2017年4月から多くの貯蓄型の保険料が値上がりしました。

マイナス金利が保険料に影響を与える理由

マイナス金利が保険料に影響を与える理由を解明するためには、保険会社がどのように保険料を決めているのかを知っておかなければいけません。

保障が必要となる人はどれくらい出るのか、人件費や店舗運営費などにはどれくらいかかるのかなどを考慮する必要がありますが、実際のところ将来出る死亡者数や入院・手術する人の数を予測するのは不可能です。

そこで、保険会社が保険料を決めるときには3つの指標を参考にします。

それが⓵予定発生率、⓶予定事業費率、⓷予定利率です。

予定発生率

過去の統計から性別・年齢別の死亡者数や病気になる人の数を予測したものです。この予定発生率をもとに、将来払わなければいけない保険金の額が計算されます。

予定死亡率が高いということは、それだけ保険会社が将来的に支払わなければいけない保険金額が多くなるということ。つまり、保険料が高くなるということです。

予定事業費率

予定事業費率とは、1つの保険契約までにかかる人件費、店舗営業費、広告費などのことです。近年、話題になっているネット保険会社は、この予定事業費率を可能な限り削っているので、安い保険料を提示することができています。

予定利率

保険会社が集めた保険料で運営した際に、見込める利益のことです。保険料を決める要素は3つありますが、この予定利率が最も重要です。

予定利率は各保険会社が自由に設定できるというわけではありません。予定利率は、金融庁が保険会社に向けて設定している標準利率をもとに決められ、その標準利率は経済状況によって変化します。つまり、予定利率も標準利率とともに変化するということですね。

標準利率は年々下がっていき、2017年4月には1.00%だった予定利率が0.25%まで引き下げられました。

このような状態で、これまで通りに運営していても利益は見込めませんよね。

だから、各保険会社は2017年4月から予定利率を引き下げ、保険料の値上がりを行ったのです。

マイナス金利政策は、多くのメリットをもたらす一方で、銀行や保険会社には大きなデメリットをもたらしました。結果的に、私たちの生活には欠かせない保険料が値上がりをしたというわけです。

保険料値上がり前に加入していた保険はどうなる?

各保険会社が行った保険料値上がりですが、この値上がりが適用されるのは新規契約だけなのでしょうか? それとも、値上がり前に加入していた保険の保険料も値上がりするのでしょうか?

結論から言うと、保険料の値上がりが適用されるのは新規契約だけ。値上がり以前に契約していた保険の保険料が高くなることは絶対にありません。

また多くの保険会社が、保険商品の販売を中止しました。この場合は、新規に保険商品契約はできませんが、すでに加入している販売中止保険の保障は満期までしっかりと続きます。

値上がりや販売中止の影響を受けるのは、新規加入者だけ。すでに保険に加入している人には、大きな影響がないので安心してください。

ただ更新タイプの保険の場合は、更新後の保険料が高くなる可能性があることに要注意です。

マイナス金利が学資保険に与えた影響は大きい

すべての保険がマイナス金利によって大きな影響を受けたというわけではありません。定期保険のような貯蓄性が少ないものは、影響をあまり受けません。

大きな影響を受けたのは、貯蓄性のある保険。終身保険、個人年金保険、養老保険、そして学資保険が大きな影響を受けました。

学資保険は、貯蓄性があるため人気の教育資金に備える方法です。しかし、各学資保険の保険料が一斉に値上がりしたため、ほとんどの学資保険の返戻率が下がりました。つまり、貯蓄性を大きく損なったということです。

保険料値上がり以前は、返戻率が100%を超えるのは当たり前でしたが、保険料値上がり後は元本割れを起こす学資保険が続出。元本割れとは、支払った保険料総額が受取総額を下回る損をする状態のことですね。

例えば、アフラックの学資保険は返戻率105%ほどでしたが、値上がり後は元本割れを起こしています。かんぽ生命のはじめのかんぽもまた元本割れを確実に起こす学資保険となってしまいました。

2017年4月以降、返戻率が105%もあれば高い方です。返戻率が高い学資保険は以下の通りです。

学資保険名 返戻率
ソニー生命保険学資金準備スクエア 110%前後(場合によっては115%を超えることも)
JA共済学資応援隊 108%前後
明治安田生命つみたて学資 105%前後
ニッセイ学資保険 104%前後
フコク生命学資保険みらいのつばさ 104%前後

マイナス金利の影響が続く中でも、返戻率105%前後を保つ学資保険たちは、頼もしいですね。貯蓄性がすべてとは言いませんが、学資保険では保障よりも貯蓄性のほうが重視されているのも事実です。

学資保険選びをする際には、上の表の商品たちをチェックしてみて、そして実際にシミュレーションを行ってみてください。

マイナス金利時代のこれからの学資保険の選び方3つのポイント

保険料が高くなった低金利時代だからこそ、学資保険選びには気を付けたいものです。学資保険選びではさまざまなことに注意しないといけませんが、特に以下の3つのポイントは絶対に抑えてください。

・早めの加入
・貯蓄性をあきらめない
・FPに相談

何よりも大切なのが、主体性をもって行動すること。保険について少し勉強をする、FPに保険に関する悩みを相談するなどを行うことで、あなたにピッタリの学資保険を見つけることができるようになります。

1.早めの加入が大事!

学資保険は早めに加入することが、とにかく大事です。「もう保険料値上がりが行われたから、加入するのはいつでもいいじゃん」などの考えは持ってはいけません。

学資保険には、早めに加入すると返戻率が高くなるという性格があります。子どもが0歳の時に加入するのと、6歳の時に加入するのでは返戻率が大きく異なってきます。

さらに、これからしばらく超低金利時代が続くことが予想されます。そのため、保険料がさらに高くなる可能性もあるということです。

ニッセイの調査によると、54.8%の人々は子どもが0歳の時に学資保険に加入しています。多くの学資保険では出生前から加入することも可能です。

もし、学資保険で教育資金に備えることが決まっているのなら、早めの加入をしましょう。

2.学資保険の魅力は貯蓄性、保障は他で補えないか確認しよう

学資保険の魅力性は、なんといっても貯蓄性。マイナス金利の影響で貯蓄性は下がりましたが、あきらめる必要はありません。

先ほど表で紹介したように、返戻率105%前後の学資保険はたくさんあります。ソニー生命保険や明治安田生命などの学資保険は無駄な特約を一切省いているので、高い返戻率を保つことができています。

ただ、貯蓄性の高い学資保険には、最低限の保障しかついていません。貯蓄性よりも保障を求める場合でも、学資保険に付帯できる保障は、それほど充実したものではありません。返戻率を下げてまで、そして元本割れを起こす学資保険を選んでまで付ける特約ではないように思います。

地方自治体にもよりますが、子どもの医療費が無償のところもあれば、こども手当と他の貯蓄で医療費をカバーすることもできます。

保障が欲しい方は、他の医療保険や死亡保険に加入するという手もあります。

学資保険はシンプルで貯蓄性のあるものを選んで、必要な保障は他の保険や保険料が安いネット保険で補うということもできます。

3.FPに相談をする

自分が入っている保険の内容、あるいは、今後どんな保険が必要になってくるかちゃんと理解できている人は、どのぐらいいるのでしょうか。

それぐらい保険商品は複雑です。

例えば、学資保険選びでは、学資保険商品だけを見るのではなく、現在加入している保険の保障やライフプランを見直すことも大切です。しかし、ライフプラン作りや保険の見直しを自分で行うのは少々難しいです。

だからこそ、お金や保険のプロであるFPに助けを求めましょう。どこの保険会社にも所属していないFPであれば、複数社の保険商品を取り扱うことができます。希望に合う学資保険をいくつも比較・紹介してくれるのです。

生命保険全般に精通しているFPがほとんどなので、必要な保障を組み合わせたオーダーメイドプランを無料で作ってくれるのも魅力です。

マイナス金利と学資保険まとめ

今回はマイナス金利が学資保険に与えた影響を中心に解説していきました。少し難しい話になりましたが、必ず押さえておきたいポイントは以下の4つ。

・マイナス金利は保険業界に大きな影響を与えた
・2017年4月に標準利率が大幅に引き下げられたため、保険料が値上がりした
・マイナス金利でも、学資保険に貯蓄性をあきらめない
・FPに保険相談をするのがおすすめ

保険は私たちの生活には欠かせません。今まで保険に関する知識が全くなかった方も、ぜひ少し勉強をしてみてください。

当サイトの他の記事を参考にしたり、FPに無料相談を行ったりするのもいいですね。

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